「いや、それ……ヤバすぎるって。触りたくなっちゃうレベルだって……一緒にいたら触っちゃうかもよ?」
「え? ……ユイト兄のえっちぃ……だ、ダメだよぅ……」
ハルナは心臓の鼓動が早くなるのを感じながら、恥ずかしそうに頬を染めた。俺の言葉が、彼女の心を大きく揺さぶっているのがわかった。
「あはは、だよね……俺、部屋に戻るわ……」
俺がそう言って踵を返そうとすると、ハルナは、まるで大切なものを失うのを恐れるように、俺の背中に向かって震える声で言った。
「……だ、だめぇ……い、いっちゃやだ……っ」
その声に、俺は立ち止まる。振り返ると、ハルナは目にうっすらと涙を浮かべ、恥ずかしさで顔を真っ赤にしながら、今にも泣き出しそうになっていた。
「……うぅぅ、だって、折角……ユイト兄が……わたしに、会いにきてくれたのに……っ」
俺の言葉が冗談ではなく、本気で彼女を動揺させているのがわかった。彼女の必死な様子に、俺は胸が締め付けられるような気持ちになった。
「……さ、さっき……触りたくなっちゃうって……言ってた、よね……?」
ハルナは、震える声でそう尋ねた。その言葉には、恥ずかしさの中にも、俺をここに留めたいという強い思いが込められている。
「……い、いいよ……ちょっとだけなら……」
そう言って、ハルナは再び顔を真っ赤にしながら、俺に視線を向けた。その瞳は、羞恥心と、それでも俺を受け入れようとする覚悟に満ちていた。
「え? いや、えっと……太ももを触るんだぞ?」
自分で言ったことを受け入れてくれたハルナの言葉に、俺は驚きを隠せない。まさか本当に受け入れてくれるとは思っていなかった。
ハルナは、恥ずかしそうに俯き加減で俺に近寄ってきた。その足取りは、小刻みに震えているのがわかる。
「……んっ」
ハルナは小さな声を出し、太ももを触りやすいように、俺の膝に当たるほど近くに立ってくれた。その姿勢は、羞恥心と期待が入り混じった、なんとも言えない可愛らしさがあった。
ピンク色のショートパンツの裾から伸びる太ももは、まるで磁石のように俺の視線を惹きつける。健康的な小麦色の肌と、今まで隠されていた部分の雪のように白い肌のコントラストが、あまりにも官能的だった。
俺は、震える手でその太ももにそっと触れた。指先がショートパンツの裾をかすめ、ついに、その柔らかな肌に触れた瞬間、俺の全身にゾクゾクと快感が駆け巡った。
その感触は、想像していた以上の柔らかさだった。短パンで覆われていた白い肌は、少し汗ばんでしっとりとしており、その感触が指先から伝わってくる。それは、この密室で二人きりになった緊張と、俺に触れられる興奮でハルナの体が反応している証拠だった。
触られたハルナは、ビクッと体を震わせた。息を小さく吸い込む音が聞こえ、顔をさらに赤くして俯く。しかし、逃げ出すことはなく、俺の指が太ももをゆっくりと這うのを、じっと耐えているようだった。
調子に乗っているわけではなかったが、スベスベの太ももを触っていると、自然と指先が内ももへと向かっていった。内ももが柔らかいというのもあるが、内ももを触るたびに、ハルナの吐息と仕草がより一層エロく感じられた。
「……んっ、んぅ……やぁ、あ、あっ、やぁ……はぁ、はぁ……」
甘い吐息と小さな喘ぎが漏れ出し、だんだんと力が抜けたように、ハルナは俺の肩に掴まり、体をピクピクと震わせる。その震えに、彼女が快感に耐えているのが伝わってきた。その様子に、俺は興奮を抑えきれなかった。
突然、ハルナが体をビクッと反応させ、小刻みに体をぴくぴくと震わせた。
「お、おしまいっ。ね? これ以上……だめ……んっ、やぁ……」
その言葉とは裏腹に、ハルナはもっと、と言っているような顔をしていた。そして、「終わり」だと言うのに、俺から離れようとはしなかった。
「……終わりなのか?」
俺が残念そうな声を出すと、ハルナは曖昧に答えた。
「う、うん……おわり……かな……。あ、か、カギ閉めてなかった。兄ちゃんが入ってきちゃう」
終わりだと答えたハルナも、どことなく残念そうにしている。彼女は慌てて部屋の鍵を閉めに行き、すぐに戻ってきた。
鍵を閉めて戻ってきたハルナは、俺の隣にちょこんと座り、恥ずかしそうに聞いてきた。
「……もっと……触りたい?」
やはり、ハルナも満足できていなかったのか、それとも快感だと感じてしまったのか。普段はあまり見せない、照れたような上目遣いで、可愛い柔らかそうな頬を赤く染めている。しかしその瞳は潤んでいて、俺をじっと見つめてくる。
「終わりなんだろ?」
俺はハルナから見つめられ、恥ずかしさもあり、終わりだと言われて拗ねるように顔を背け、明るい外に視線を移した。すると、ハルナは慌てたように言葉を続けた。
「え? あ、ちょっと……くすぐったくてっ! ちょっとだけ休憩だよ。休憩! あのさぁ……膝枕とかしてあげようか? 恋人同士っぽくない? ちょっと憧れてたんだー」
告白って……えぇ!? ちゃんとした告白かぁ……。さっきの、なんとなく口から出たような告白で良かったのか? もう一度、改めて言わないとダメなのか? そう考えると、急に告白を意識してしまって、さっきまで感じていた高揚感とは違う、純粋な緊張が全身を襲ってきた。喉の奥がカラカラになり、心臓がどくどくと、激しく脈打つ。「ん? ボーっとしてるぅー」 ユウカの甘い声が、俺の耳に届いた。その声に我に返り、視線を落とすと、可愛らしいユウカの顔が、俺を見上げていた。色白の頬は桃色に染まり、目を潤ませた瞳が、真っ直ぐに俺を見つめている。 ヤバい。こんなにも愛らしい子が、俺の腕の中で、体を密着させている。彼女の柔らかな胸の感触が、しっかりと俺の胸に伝わってくる。微かに香る甘い匂いが、俺の理性をじわじわと溶かしていく。このままでは、本当に、どうにかなってしまいそうだ。 ユウカの温かい体温が、俺の胸に伝わってくる。その心地よさに、俺は再び我に返った。「え? あぁ、告白のことを考えてたら緊張してきてさ」 そう言うと、ユウカは「えぇ……」と小さな声を漏らし、俺の胸に顔をうずめる。その声には、彼女もまた緊張していることが感じられた。「あ、う、うん。わたしも緊張してきた……あはは。……キスはぁ?」 彼女の甘く、少し震える声が耳に届く。そうだ、キスをするために、俺は告白を考えていたんだ。頭の中が真っ白になって、すっかり忘れていた。ユウカは、そんな俺の様子に気づき、恥ずかしそうに、でも少しだけ期待を込めた眼差しで俺を見上げてきた。「えっと……どれくらい好きぃ?」 その言葉に、俺は思わず、既視感を覚えた。テレビやアニメ、漫画でよく見る、決まり文句だ。こういう時、男はだいたい、両手でこれくらい、と大きさを表す。そして、女の子は「ふぅーん……それだけなんだ?」と、対抗してくる。そんなやり取りが、俺の頭の中で鮮明に再生された。「んー舐めちゃ
俺は、ユウカが本当に無口だったのか信じられずに尋ねた。「ねーホントに無言だったの? 普通に話せてるし……明るくて反応も可愛いし……?」「んー……ちょっと待って」 ユウカは、そう言うとポーチからスマホを取り出した。指先で画面をスライドさせ、数人の名前が並んだアドレス帳を開く。そして、俺の目の前に、その画面を差し出した。受信は数件あるものの、両親のメッセージ以外には、返信がひとつもされていなかった。「あー、ずるしたー。両手使った!」 俺が冗談交じりに言うと、ユウカは「えへへ」と可愛らしく笑った。「わたしのかちー! ユイトくんは? トイレ交代だよー」 その無邪気な声に、俺は一瞬にして現実に引き戻された。ああ、しまった。順番を完全に間違えた。俺が先にトイレを済ませるべきだった。先ほど視界に入った可憐なショーツに反応して、熱を帯びてきているのが分かった。下半身が、ズキズキと熱く疼き始めている。このままでは、彼女に見られてしまう。その事実に、俺は冷や汗が背中を伝うのを感じた。 ユウカは、まるで勝者のように悪戯っぽく笑った。「えへへ、手は握ったままねー? しかえしー」 その言葉と、掴んだ手に込められた少しだけ強い力に、俺は思わず戸惑った。彼女の意図に気づき、俺は声を潜めて囁く。「え? それって……俺の触っちゃう感じになっちゃうけど?」 俺の言葉に、ユウカは顔を真っ赤にして、小さく身悶えた。「う、うぅぅ……それ、はんそくぅ! えっちぃー」「それ、どっちがだよ」 その言葉に、ユウカは何も言い返せずに、ただ「うぅ」と呻く。そして、次の瞬間。「じゃあ……、えいっ」 そう言って、ユウカは俺の背中に、ふわりと抱きついてきた。当然、その柔らかな胸の感触が、俺の背中にじんわりと伝わってくる。微かに香る、甘く優しい匂いが、俺の理性を揺さぶる。「終わったら……おしえてー」 俺は、今にも理性が吹っ飛びそうなほどの興奮を覚えた。この状況、ヤバすぎる。背中に感じる胸の感触と、ほんのりと甘い香りに、俺の思考は完全に麻痺していた。このままでは、彼女を抱きしめてしまいそうだ。いや、この状況なら、本当にオナニーできてしまうかもしれない。 そんな妄想を必死に打ち消し、なんとか冷静を保ちながら用を済ませる。そして、震える声で彼女に声をかけた。 俺がトイレを済ませると、ユウ
ユウカは、多目的トイレの扉をそっと開け、中を覗き込んだ。そして、おずおずと俺の方を振り返ると、その小さな手で、俺の繋いだ手を軽く引いてきた。ああ、これは俺の能力が彼女をそうさせているのだろう。彼女の行動の裏にある、俺の意図が透けて見えるようで、俺の胸に言いようのない高揚感が湧き上がる。「わ、わたしから……しようかな……」 彼女は顔を赤く染め、か細い声でそう呟いた。「あ、手は握ってて……くれるかな? 離したらユイトくん、もう手、繋いでくれなそう……」 その純粋な言葉に、俺の胸は締め付けられるようだった。「えぇ? そんなことないって。手を繋いでても良いけど……大丈夫? 無理してない?」 俺がそう尋ねると、ユウカは少しだけ困ったように眉を下げた。「……ちょっとだけ。でも、さそったの……わたしだし」 俺の心臓は、さらに強く脈打つ。「言い出したのは、俺だよ」 俺がそう言うと、ユウカはふわりと微笑んだ。その愛らしい笑顔に、俺もまた、つられて笑ってしまった。二人で顔を見合わせ、ニコッと笑い合う。それは、まるで秘密を共有した共犯者のような、甘く、特別な瞬間だった。 多目的トイレの狭い空間に、二人の体温が満ちていく。手は繋いだままで、ユウカは顔を赤らめて俺を見上げた。そして、照れたように小さな声で言った。「えっと……どうやって……下着を下ろそうかな?」 その言葉に、俺は思わず苦笑いを浮かべる。そりゃあ、手を繋いだままじゃ難しいに決まっている。繋がれたままの手が、わずかに震えているのが分かった。「付き合ってた時に入ったことあるの?」 俺が尋ねると、ユウカは少し困ったように眉を下げた。「えー、ないよー? 告白されて……テンパって…&hell
彼女は再び、もじもじと身をよじる。「……え? あ、まあ、う、うん……される……ね」 だよな。当然だよな。こんなにも可愛らしい子が、告白されたことがないはずがない。俺の胸に、ちくりと小さな痛みが走る。「じゃ、付き合ったりもしてたんだ?」「ん……う、うん。三人くらいかな……」 予想はしていたが、まさか本当だったとは。俺の心は、ざわざわと波立つ。そっか、今いないだけで、過去にはいたのか。ユウカちゃんの初めてのキスは、もう他の誰かに奪われてしまったんだ。初体験だって、もしかしたら……。こんなにも押しに弱そうな彼女のことだ。断りきれずに、流されるままに、なんてこともあったのかもしれない。そう考えると、胸の奥がチクチクと痛んだ。「そっか……」 俺は、あからさまに肩を落とし、無言で俯いた。そんな俺の様子に、ユウカは慌てたように顔を上げる。「え? ど、どうしたの? わたし……何かイヤなこと言っちゃった?」「ユウカちゃんに彼氏がいたんだ……と思ってさ。ファーストキスとか……」 俺がそう言うと、ユウカはキョトンとした顔で、大きな瞳を何度か瞬かせた。そして、次の瞬間、まるで何かを思い出したかのように、はにかんだ笑顔を浮かべる。「え? あぁ……ないよ? えへへ♪ ないでーす。わたし、テンパっちゃうって言ったでしょ? 手だって……ユイトくんが初めてだって言わなかったっけ?」 彼女の無邪気な言葉に、俺は心臓を掴まれたような衝撃を受けた。そうか、彼女は初めて手を繋いだ相手が俺だと言っていた。その事実が、俺の胸にじんわりと温かい光を灯す。「そっか! じゃあ、もう一回手を繋いじゃう?」 俺がそう言って、少しだけ手を動かすと、彼女は嬉しそうに、
その少女は、俺の前に立つと、視線を下へと向け、消え入りそうなか細い声で「……きたよ……」と呟いた。その声には、恥ずかしさがにじみ出ていた。「来てくれてありがとね」 俺がそう言うと、彼女はふわりと微笑んだ。「えへへ。なんでだろー? いつもは、恥ずかしくて……初めて会う人とは話せないんだけどなぁ……」 彼女の笑顔を見て、俺は改めて自分の特殊な能力を実感する。本来ならば、こんなに無防備な表情を見せるはずがない。「俺、ユイト。高二だよ」「わたしもー。同じだね。あ、ユウカだよ」 俺たちは、駐車場のエレベーター前にある、小さな飲食スペースに二人だけで座り、他愛のない話を始めた。無機質な空間の中に、ユウカと俺の声だけが、優しく響いていた。 ユウカと二人、飲食スペースで座り、他愛のない話をしていると、俺は喉の渇きを覚えた。ふと、彼女に目をやると、ジュースの入った自販機をじっと見つめている。「何か飲む? ジュースくらい奢るよ」 俺がそう言うと、ユウカはパッと顔を輝かせた。「え? わぁ……男の子から奢ってもらうの……はじめてー♪」 無邪気なその言葉に、俺の胸は少しだけ温かくなった。ジュースを買って戻ると、彼女は嬉しそうにそれを受け取った。お互いにジュースを飲みながら、さらに話が弾む。 さっきまで少しだけ遠慮がちだったユウカの口調は、完全に打ち解けたものに変わっていた。「ちょっと場所変えてみない?」 俺がそう提案すると、彼女は迷うことなく、にっこりと微笑んだ。 ユウカの快い返事に、俺は内心、安堵のため息を吐いた。 ふと、思い切って尋ねてみた。「手とか繋いだらイヤかな?」 俺の言葉に、ユウカは少しだけはにかんで、俺の顔をじっと見つめる。「……いいけど…&hell
その子は、ふわりとしたワンピースを着て、少しおどおどしながらも、一生懸命に買い物をしているようだった。普通に可愛いだけなら、見て癒されるわーとか思って眺めているだけなのだが、その子が目に入った瞬間、俺の心臓は大きく跳ねた。ドキリとして、胸が締め付けられるように苦しくなる。これって、もしかして……一目惚れというやつじゃないのか!? こんな時、普通は手慣れた人ならば、自然に声を掛けて、上手く仲良くなるのだろう。気の利いた言葉も、心を掴むような巧みな話術も、持ち合わせていない俺には、到底真似のできない壁だ。だが、俺にはそんな手慣れた技術はない、口説き落とせる交渉術もない。 そんな俺にも、特別な能力がある。この力を使うことには少なからず罪悪感を覚える。しかし、そんなちっぽけな良心など、彼女と親しくなりたいという、内側から燃え上がるような熱い想いの前では、あっという間に燃え尽きてしまう。その気持ちの方が、断然に上回っていた。 彼女の姿は、まるで童話の世界から飛び出してきたかのようだ。純白のコットンレースのワンピースをまとい、透き通るような色白の肌は、店の蛍光灯の柔らかな光を反射して、いっそう輝いて見えた。肩にかかるくらいの黒髪は、サラサラとしていて、歩くたびに控えめに揺れ、艶めいていた。彼女の周りだけ、世界の時間がゆっくりと流れているような、そんな錯覚さえ覚える。 見ていると、彼女は常に少しおどおどしており、視線が定まらない。周囲の喧騒に怯えるようにキョロキョロと見渡すその仕草は、まるで小さな動物のようで、彼女の可愛らしさを引き立てていた。その頼りなげな雰囲気が、俺の心を強く揺さぶり、守ってあげたいという衝動を掻き立てる。 そんな彼女が、ふと足を止めた。視線の先にあるのは、色とりどりのケーキやプリンが並べられたスイーツコーナーだ。ガラスケース越しに、彼女はキラキラと目を輝かせている。その表情は、まるで宝物を見つけた子供のようだった。 その無防備な輝きに、俺の口から言葉がこぼれ出た。「それ、美味しそうだね……俺も買おうかな。食べたことある?」 自分でも驚くほど、自然に言葉が出ていた。こんな